『学びの食卓』プロデュース
プロデュース実績-2016
●まなしょくサミット2016
毎年その年の最後のイベントとして定着しつつあるまなしょくサミット。
お蔭様で今年も盛会のうちに終えることができました。
初めましての方、お久しぶりですという方、ちょいちょいお会いしている方が一同に介した今回は3度目の開催。
これまた素敵な方々にお集まりいただき、実に何とも味わい深い空気に包まれました。
今回の目玉は参加者の皆さんお一人おひとりに「私」についてお話しいただいた時間。
限られた時間ではありましたが、その中でもゆっくりと確かなプレゼンスを示されました。
ご自身の活動や事業への想い、未来に向けた志、個々の食・健康・医療について、はたまた、目下の関心事など
それは常に「今」を生きる中で紡がれる一人ひとりのいきものがたり。
違うからこそ面白い。
だからこそ新たなシナジーが生まれる。
十人十色ですべてが心地よく、まなしょくにとっては自ら活動される方々とのご縁が増えた
この一年を象徴するかのようなひと時でした。
●大人の食育ワークショッププログラム
「和食で体質改善!食べながらエクササイズ」
イオンモールにて開催した食育のワークショップ。
「和食で体質改善!食べながらエクササイズ」と題してイオンさんに来店された皆さんと楽しく過ごしました♪
今回は参加される皆さんが気軽に楽しく学んだことをその場で実践、体感・体得していただいて
ジブンゴトに落とし込むストーリーを展開。
先人たちから受け継がれてきた日本食の中心にある「ごはん」と「お味噌汁」
そして私たちの「体がもつ機能(今回は咀嚼にフォーカス)」、
この3つの合わせ技で体質を改善する術をお話しました。
まず始めに、普段の食事で一口何回噛んでいるか、小さな塩おむすびで実際に確認。
「いただきます!」の合図と共に、それぞれに回数をカウントし噛んだ回数を記憶にとどめておきます。
推奨される一口30回は以外と大変だという人も少なくありません。
そこで、「なぜ噛まなきゃいけないの?」「噛むとどんなメリットがあるの?」という咀嚼の訳と利点、
そして、「ごはん」と「お味噌汁」は健康をつくる名コンビと言われる所以、
さらにこのコンビにひと工夫するとより優れた食事になる秘訣をご紹介。
知識を得た後には、即実践する時間が待っています。
今度はおむすびとお味噌汁が目の前に運ばれ、再び「いただきます!」の合図と共に、
一斉に一口ごはんを口に入れ、静かにゆっくりとカウントしながら噛んでいきました。
プログラム中交わした言葉のキャッチボールでは
「日頃から50回は噛んでいるのよ。」という声や、
普段は7,8回しか噛めていない方々から「ワークショップの終わりには30回近く噛めました!」との嬉しいコメントも。
「90回以上噛めたよ!」と話してくれた強者小学生も、ご家族と元気に参加してくれました(^^)v
「自然と咀嚼回数を増やすコツを踏まえ、何をどのように食べたらエクササイズできるのか」、
また、「食で体質が変わるだけでなく、皆さんが体質を変えられる」ことを体験・体感していただいた
ワークショップとなりました。
●漢方・薬膳シリーズ 秋~冬の養生~後編~
薬膳のキホンー寒さに負けないカラダをつくる、‶薬食同源”のすすめー
スッキリ晴れた日曜日、『学びの食卓』は今回も無事終えることができました。
なんと本日のワークショップは期せずしてオール女子!!(≧▽≦)
「ここから何か新しいコトが始まるかもしれない・・・」
そんな予感を抱かせる、個性が光りながらも調和する終始笑いの絶えないプログラムとなりました。
講師を務めてくださったのは管理栄養士・国際薬膳師の岡本正子さん。
「薬膳は美味しい料理なんです。」
そんな一言から始まったお話。
どの部分も聞き逃せないと思うほど“薬膳の本質”をたっぷりやさしくていねいに教えて下さいました。
中でも皆の心に刺さったフレーズは「薬膳には必ず“目的”がある」ということ。
「食べ物にはすべて効能があるので、自分の体の状態をみて食べるものを選ぶ。
食で足りないものを補い、食で要らないものを体の外へ出す。
単に「薬膳」という言葉の響きに飛びついて食すのではなく、
誰が薬膳を必要として、何のために薬膳を食すのか必ず目的があるものと考える。」
一同目からウロコの情報を大切な概念として自分のものにしていきます。
調理のデモンストレーションでは、できあがりまでのプロセスをじっくり確かめながら、
感嘆しては写真やメモに記録を残していきます。その表情は真剣そのもの。
できあがったスープとデザートは、なゆたさんのランチボックスと共にしっかり胃袋へ。
そして対話の時間では、「寒い季節によくある体の不調や症状は何ですか?その普段の対処法は?
今日学んだことの中で、新たにどんなことを活かしますか?」というお題目にどんどん対話が進みました。
冷え、乾燥、肩凝り等々について、共通するもの、独自のものとあらゆる情報が巡ります。
大切なことだからと忘れないためにキャッチコピーを作ってみたり、
時間もさることながら模造紙のスペースも足りなくなるほどの盛り上がり。
食したスープやランチの効果が表れて、一同体温が上昇、部屋に暖房が入っているのかと錯覚するほど
代謝がよくなるひと時でした。
●漢方・薬膳シリーズ 秋~冬の養生~前編~
漢方のいろは―やさしく紐解く 季節とカラダ・ココロのめぐり―
秋の色が感じられる連休の最終日、『学びの食卓』は外気の冷たさを忘れる程の熱気に包まれ、
無事終えることができました。
今回講師を務めてくださった漢方薬局+C 小岩井慎哉さん。中医学・漢方における概念をじっくりお話くださいました。
私たちの体は何を取り込みどのように機能しているのか。
五臓六腑の図解とにらめっこする中で一つずつゆっくりと解かれていきました。
自然に抗うことなく変化に順応する日々の営み、殊に秋・冬特有の気候に合わせた養生法、
その時々で弱りがちな器官や臓器への配慮など、冷え込み始めたこのタイミングで今すぐ役立つアドバイスが盛り沢山。
参加者の皆さんお一人おひとりが覚えのある症状や体調と照らしながら学びます。
更には、この季節ならではの「麦門冬湯」を五感で飲み比べ。
煎じ薬とエキス剤との違いをしっかり感じ取りました。
そしてお楽しみのランチの時間。今回は薬膳オリジナルランチを味わいました。
“美味しい!”を繰り返しながら、体のこと、食のこと、漢方のことと話題はいつまでも尽きません。
沢山の知識や情報のインプットと共にお腹をしっかり満たした後は、アウトプットする対話の時間です。
今回のお題は
「体の不調を整える時、どんな対処をしますか?」
言葉が発せられると、次々と連想されるキーワードがたちどころに溢れます。
ふとそれらを俯瞰してみると、食事・睡眠・運動といった健康をつくる原則なるものに集約されていることに気づきます。更には今日この場で学んだことを活かした対処法について対話を重ね、
できそうなことや続けられることを個々に見つけ確認する作業が展開されました。
「人の体や心は自然や環境と一体となってめぐること」、「数値では表せないものであり相対的に物事を捉えること」
といった、漢方独特の考え方に、大きく捉えつつも
一人ひとりに自分の健康をつくる軸があるのだということを学んだプログラムとなりました。
●‟ニッポンの食”があなたを変える『質』改善プログラムー後編―
和食で体の質を変えるワークショップ
お彼岸の晴れの日、個性豊かな皆さまにお集まりいただき、和やかな雰囲気のまま無事終えることが出来ました。
今回は学びの食卓の代表 武藤が、食のスペシャリストである健康食育シニアマスターとして講師を務め
「和食のミリョクー元氣を手に入れ手放さない食ー」と題してレクチャーしました。
いわゆる日本食のルーツをたどり、先人たちはどのような環境下でどのような食を育んできたのか、
日本食の変化と共に現代食の課題を踏まえ、日本食の魅力と利点を活かしながら
どのように食と向き合えば健康を手に入れ手放さずにいることができるのか等、
クイズや対話を挟みながら皆さんにお伝えしました。
この時、食い入るようにお話を聞いてくださる皆さんの頭の中に新たな情報がインプットされ、
後半の対話の時間までしばし温存。
その後皆さんお待ちかねの実食ランチの時間。
丹精込めて作っていただいた色鮮やかで目にも楽しいまなしょくオリジナルランチ。
金剛院の境内にあるカフェなゆたさんがご提供くださいました。
「そしゃく、そしゃく」としつこく唱えられたレクチャー直後のごはんは、誰もがおのずとしっかり噛み締めます。
一同、しっかり五感で美味しさを堪能しました。
そして対話の時間。ここでは次のお題をみんなで考えました。
「健康を意識するとき、食に関してどんなアクションを取りますか?」
「これらのアクションを振り返ったとき、見える効果、あるいは、課題は何ですか?」
沢山のキーワード、共感できる事柄、異なった視点が次々と模造紙に記されます。
不調を感じた時の具体的な対処や日頃の心得などについて対話が交わされた結果、
共有された情報は、「体に良いものと簡単で便利なもののバランス」「目的意識をもって楽しむ心掛け」
「正しい情報を見極める力」「ほどほどゆるく適当に」といった言葉に集約され、
何か選択する力や一人ひとりの食に対する自分軸の存在が問われているように見てとれました。
そして今回の一番、皆一同驚き、且つ、興味深く心に留めたのが、「男女間にある食に対する思考の違い」。
女性は根本から改善を試みるプロセス重視派、男性は足りない部分を新たに足し込み補う結果重視派であることが
ワークショップ実施を通して導き出されました。
加えて、考えられるアクションとして「『学びの食卓』に時折通うこと!」といったアイデアも出て、
その場がどっと沸きました。
今回はサプライズでご住職のお誕生日をお祝いする特別な時間も過ごしたり、
お彼岸ならではのおはぎのお土産にテンションが上がったりと終始和気あいあいとした空気に包まれた
プログラムとなりました。
●親子で食育ワークショップ
天候にも、地域の方々のご協力にも恵まれ、温かい雰囲気の中無事終えることが出来ました。
見て聞いて、作って食べて、思い出を形にしたプログラム。
まずは大人も子どももみんな一緒に参加するため、全員の自己紹介からスタート。
ご挨拶が済んだところで、お米マイスター・米食味鑑定士である(株)並木米穀 小木曽暁さんによるレクチャーの時間。
クイズに答えたり沢山のサンプルを見ながらお米の世界へ。
色・形・粒の大きさも色々。想像を絶する種類の多さに一同驚愕。
普段目にするお米だけがお米じゃないことを知りました。
お次はみんなで精米所を訪問。
玄米が白米に変わるまでの過程をしっかり確認。手始めに袋に入った10kgの玄米の重さを代わる代わる体感。
お米の一粒は小さくても、たくさん集まると持ち上げられません。
その後一気に精米機にかけられ、徐々に白いお米に変わり、お店で見かける形になるのをみんなで一緒に見届けました。
さて、お腹が空いたところでお寺に戻り、お昼ご飯の準備です。
炊きたてのごはんを触ってみる。
自分でおむすびを握ってみる。
色んなおむすびのつくり方にチャレンジしているうちにたくさんのおむすびができました。
待ちに待ったお昼ご飯。いつもと何かが違います。
白いごはん。雑穀ごはん。炊き込みごはん。おかかに、しゃけに、こんぶやたらこ。
美味しいお米をおむすびにしてみんなで食べると不思議とたくさん食べられます。
お腹を満たした後は、初めて見たこと、楽しかったこと、好きなことを絵日記に記し、
最後はジュニアお米マイスター・まなしょくこどもお米大使の認定を受けプログラムを終えました。
「ごはんが楽しいと何倍も元氣になれる。」
子ども達が学ぶ時間は、大人の私達にとっても学び多き時間。
みんなの止まらない食欲と、あふれる笑顔、理屈抜きで楽しむ好奇心が、食べることの大切さを教えてくれました。
初対面でも全員が一体となり、笑いの絶えない和やかな食卓となったプログラム。
町の方々のお声掛けやボランティアの皆さん方の先を読んだ匠ともいえる絶大なるお力添えにより
町を歩き見てみる場面ができたり、地域の人々が食でつながる試みができたりと一つ新たな展開が見えました。
●‟ニッポンの食”があなたを変える『質』改善プログラムー前編―
お米で得するワークショップ
快晴で一日が始まった日曜日、食べることが大好きな沢山の皆さまにお集まりいただき、
お陰様で盛会のうちに終了することができました。
「町の巨匠に学ぼう!お米マイスターに学ぶ産地の特徴と料理別お米の選び方」と題した
(株)並木米穀 代表取締役社長 小木曽 暁さんのお話。
米食味鑑定士・お米マイスターならではの実用的なお得情報から、お米が抱える社会的課題まで、
幅広い貴重なお米のお話に、皆さんそれぞれメモを取ったり質問したり。
吸い込まれるように集中した講座の時間は真剣な表情が印象的でした。
そしてランチタイムはもちろんお米。10種類以上のおむすびと色鮮やかなお漬物、そしてお味噌汁。
ビュッフェ形式なので好きなものを選んで食べて、お腹をしっかり満たしました。
初対面でもすっかり和み、笑い声が絶えない空間に。
食後はみんなで創る「対話の時間」。
「お米をキーワードに、あなたが大切にしたい食」をテーマに、一人ひとりがインプットしたことを咀嚼しながら
アウトプットしていきます。
明日から実践できること、”私”が幸せになれること、社会が元気になれること、お米を軸に交わされる対話は本当に多様。
「うちの家族のお米屋さんを見つける。お米屋さんと対話できる時間をつくる」
「無理なく自分でできることを積み重ねると、やがて環境改善につながる」
「自らの食行動が社会の健康をつくる」
「利き米」と称したお米の食べ比べに挑戦したり、お米の研ぎ方に目から鱗の真実を知ったり
沢山のおむすびを頬張りながら「美味しい!」を堪能したり。
忙しい日常からしばし離れ、目をキラキラさせながらお米漬けのひと時を過ごした皆さんの姿に
思わず顔がほころびました。
そう。大人だってワクワクしたいんだ。
敢えてお米のことを知り、その中でいろんな発見があると自然とテンションが上がります。
お米は私たち日本人にとってかけがえのない主食。
参加者お一人おひとりが自分にとって大切なもの・社会にとって大切なことを確認し、
お米リテラシーを高める充実したひと時となりました。
●第8回 つなぐ人フォーラム
「食から医療を変える!共に取り組み広げるワークショップ」と題して開催したプログラム。
日本全国津々浦々、様々なジャンルで「つなぐ活動」を展開するツナギストの皆さんにお集まりいただき、
食から健康をつくり医療を変える協働・共生の可能性を模索するワークショップを実施しました。
健康や医療に纏わる日本の現状と傾向、課題に対する行政の施策を踏まえ、
ツナギストの皆さんで共に取り組む形をイメージし、出来上がったストーリを最後に全体共有する流れで進行。
そのためにまずは、自己紹介がてら各フィールドで活躍される皆さんのスペシャリストとしての一面をキーワードで
表現し、ジブンゴトとして健康に抱く印象、健康になるための食との向き合い方などを各テーブルで披露しました。
一人ひとりがもつ専門知識やノウハウ、あるいは、地域にあるリソースでもって、一体どんなことができるのか、
情報のインプット・アウトプットを繰り返しながら、パズルのピースを組み合わせるかの様に情報を整理していきます。
環境や科学を食と組み合わせて健康を考えたり、衣食住で捉えてみたり、生産者である農家さんの出番や商店街の活用を検討したり。
食における哲学や学び、実践の中から育んでいる知恵など、参加者の皆さん一人ひとりの日々の活動や志向、
食や健康に対する想いが、対話に反映されました。
「食はすべてのベース、生きる源であり、生活の至る所に食とつながるきっかけがある。」
「健康のつくり方は、住む人住む町の個性で幾通りものアイデアと手段が生まれる。」
45分という限られた時間を駆け足で進行したプログラムでしたが、
ツナギストの皆さんと共に食の広がりと食育活動の多様性を感じた大切な時間となりました。